ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調 作品125 合唱付き

指揮: ヘルベルト・フォン・カラヤン Herbert von Karajan
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 Berliner Philharmoniker
ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団 Berlin Deutsche Opera Chorus
1968年01月03日 ベルリンフィルハーモニーホール
Soloist
グンドゥラ・ヤノヴィッツ Gundula Janowitz, soprano
クリスタ・ルートヴィヒ Christa Ludwig, contralto
ジェス・トーマス Jess Thomas, tenor
ヴァルター・ベリー Walter Berry, bass

第4楽章(歓喜の歌)

1 第1楽章:Allegro ma non troppo, un poco maestoso 0:00
2 第2楽章:Molto vivace 15:07
3 第3楽章:Adagio molto e cantabile 24:16
4 第4楽章:Presto 40:36
      Presto - O Freunde, nicht diese Tone - Allegro assai
      (シラーの頌歌「歓喜に寄す」による終結合唱)
      (Schluschor Uber Schillers Obe 「An die Freude」)

交響曲第9番 ニ短調 作品125(Sinfonie Nr. 9 d-moll op. 125)は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが1824年に作曲した独唱と合唱を伴う交響曲。ベートーヴェンの9番目にして最後の交響曲である。
ベートーヴェン自身はタイトルをつけなかったが、通称として「合唱」や「合唱付き」が付されることも多い。また日本では略称として「第九」(だいく)とも呼ばれ、その演奏会は年末の風物詩となっている。第4楽章は独唱および合唱を伴って演奏され、歌詞にはシラーの詩『歓喜に寄す』が用いられ、その主題は『歓喜の歌』としても親しまれている。原曲の歌詞はドイツ語だが、世界中の多くの言語に翻訳されており、その歌詞で歌われることもある。

多くの批評家や音楽学者によってベートーヴェンの最高傑作に位置付けられるだけでなく、西洋音楽史上最も優れた作品の1つに数えられている。第4楽章の「歓喜」の主題は、欧州評議会においてはヨーロッパ全体をたたえる「欧州の歌」として、欧州連合(EU)においては連合における統一性を象徴するものとして、それぞれ採択されている。このほか、コソボ共和国の暫定国歌や、かつてのローデシアの国歌としても制定されていた。ベルリン国立図書館所蔵の自筆譜資料は2001年に国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)のユネスコ記憶遺産リストに登録された。初演/初版の版刻に用いられた筆写スコアが2003年にサザビーズで競売にかけられた際には、「人類最高の芸術作品」と紹介されている。
第1楽章 Allegro ma non troppo, un poco maestoso ニ短調 2/4拍子 ソナタ形式。以下の点で型破りである。
1.神秘的な空虚五度の和音で始まる。
2.習慣的な反復記号を欠いている。
3.通常平行調または属調で現れる提示部第2主題が下属調の平行調になっている(通常のソナタ形式であれば、短調の第1主題に対し、第2主題は3度上の平行長調であるヘ長調で現れるべきだが、ここでは逆に3度下の変ロ長調が使用されている。この調性は、第3楽章や第4楽章で重要な働きをする)。
4.再現部の冒頭が、展開部と第1楽章のクライマックスを兼ね添えていて、提示部のそれとかなり異なる雰囲気である。
 
第2楽章 Molto vivace ニ短調 3/4拍子 - Presto ニ長調 2/2拍子 - Molto vivace - Presto
複合三部形式をとるスケルツォ楽章である。スケルツォ部分だけでソナタ形式(提示部反復指定あり)をとる。
 
第3楽章 Adagio molto e cantabile 変ロ長調 4/4拍子 - Andante moderato ニ長調 3/4拍子 - Tempo I 変ロ長調 4/4拍子 - Andante moderato ト長調 3/4拍子 - Tempo I 変ホ長調 4/4拍子 - Stesso tempo 変ロ長調 12/8拍子
2つの主題が交互に現れる変奏曲の形式と見るのが一般的であるが、一種のロンド形式、また一種の展開部を欠くソナタ形式と見ることもできる。
 
第4楽章
管弦楽が前の3つの楽章を回想するのをレチタティーヴォが否定して歓喜の歌が提示し、ついで声楽が導入されて大合唱に至るという構成。変奏曲の一種と見るのが一般的であるが、有節歌曲形式の要素もあり、展開部を欠くソナタ形式という見方も可能である("Freude, schoner Gotterfunken"が第1主題、"Ihr, sturzt nieder"が第2主題、Allegro energico, sempre ben marcatoが再現部) 。

音楽の森 ベートーベン:交響曲 第9番

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