ベートーヴェン:交響曲 第7番 第1楽章

指揮:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー Wilhelm Furtwängler
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 Berliner Philharmoniker
Live Recording, April 14, 1953

第1楽章 第2楽章 第3楽章 第4楽章

ベートーヴェンの交響曲中でも最もリズミカルな作品である。第5番や第6番におけるさまざまな新たな試みの後に、再び正統的な手法による交響曲に回帰した作品であり、9つの交響曲中最もバランス感覚に優れた作品といえる。
古典的な交響曲の形式に従うが、緩徐楽章(第2楽章)では通例「遅く」などと指定されるところを「やや速く」と指定されている。また、全曲を通してリズムが支配的であり、快い速度で全曲を駆け抜けていく。

第1楽章 Poco sostenuto - Vivace イ長調 4/4拍子 - 6/8拍子
序奏付きソナタ形式(提示部反復指定あり)。トゥッティで四分音符が強く奏され、オーボエがソロで奏でる。そして、長大な上昇長音階の輝ける序奏の後、付点音符によるシチリアーノの軽快なリズムの音楽が始まる。第1主題はフルートの楽しげなソロによって提示される。そこから付点音符の動機が全曲を通して反復されるため第2主題との対比は少ない。シチリアーノが主題部展開部再現部すべてを支配しておりワーグナーの評が指示する通りである。コーダでは低弦によるオスティナートが用いられている。

音楽の森 ベートーベン:交響曲 第7番

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