ベートーヴェン:交響曲 第3番 変ホ長調『英雄』"Eroica" 作品55

指揮:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー Wilhelm Furtwängler
ベルリンフィルハーモニ管弦楽団 Berlin Philharmonic
Live Recording, Dec. 8, 1952

ベートーヴェンの交響曲第3番変ホ長調『英雄』作品55(原題:Sinfonia eroica, composta per festeggiare il sovvenire d'un grand'uomo(伊) 英雄交響曲、ある偉大なる人の思い出に捧ぐ)は、ベートーヴェンが作曲した3番目の交響曲である。1804年に完成された。「英雄」のほか、イタリア語の原題に由来する「エロイカ」の名で呼ばれることも多い。ベートーヴェンの最も重要な作品のひとつ。

フランス革命後の世界情勢の中、ベートーヴェンのナポレオン・ボナパルトへの共感から、ナポレオンを讃える曲として作曲された。しかし、完成後まもなくナポレオンが皇帝に即位し、その知らせに激怒したベートーヴェンはナポレオンへの献辞の書かれた表紙を破り捨てた、という逸話がよく知られている。

この曲は、ハイドンやモーツァルトなどの古典派の交響曲や、自身の交響曲第1番・第2番からの飛躍が著しい。演奏時間50分という曲の長大さや、葬送行進曲やスケルツォといったそれまでの交響曲の常識からすると異質にも思えるジャンルとの本格的な融合、さらに英雄的で雄大な曲想などの点において革新的である。

この曲の「標題」のように用いられているエロイカ(eroica)は、男性単数名詞を形容するeroicoという形容詞が女性単数名詞であるsinfonia(交響曲)を修飾するために語尾変化したものである。sinfonia eroica を直訳すると、「英雄的な交響曲」となる。

音楽の森 ベートーベン:交響曲 第3番 英雄

inserted by FC2 system