ベートーベン:ピアノソナタ第21番「ヴァルトシュタイン」 第3楽章

ピアノ演奏:エミール・ギレリス Emil Gilels

第1楽章第1-2楽章第3楽章

第3楽章 Rondo. Allegretto moderato
ハ長調 2/4拍子 ロンド
長大なロンド。主題は簡素であるが、奥行きのある味わい深い主題である。ペダリングが克明に書き込まれており、和音が変化した後も踏みっぱなしであるため、現代のピアノで演奏すると音が濁ってしまうという難点があり、演奏者の解釈が必要とされる部分である。この楽章では高度な技術を要求する部分が多く、特にコーダにおいて、ウィーン式アクションのピアノを想定して書かれたオクターブグリッサンドは、現在のピアノの鍵盤が当時のピアノに比べて重くまた深くなってしまったことにより、曲中屈指の難関となっている。演奏者によってはグリッサンドを行わずテンポを落として片手の連打音で弾くか、オクターブを両手で分けて弾く場合がある。
この時期のベートーヴェンのメカニックな作曲技法が集約された楽章と言える。


ピアノソナタ第21番 (ベートーヴェン)
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