ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第13番 変ホ長調 作品27-1 「幻想曲風」"Sonata quasi una fantasia"

ピアノ演奏:クラウディオ・アラウ Claudio Arrau Leon

 

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲のピアノソナタ第13番変ホ長調作品27の1は、有名な《月光》とともに作曲されたピアノソナタである。
ベートーヴェンは作品27の2つのピアノソナタに「幻想曲風ソナタ(Sonata quasi una fantasia)」という副題をつけたが、作品27の2は《月光》の通称があまりにも有名になりすぎてしまったため、《幻想曲風》というとこの作品27の1だけを指す場合も多い。
全楽章がアタッカでつながっており、内省的ながら自在な即興曲を思わせる。第14番と同時に作曲され作品27とされているが、4楽章の構成やアンダンテで始まり対位法的なロンドでしめくくるところなどはむしろ一つ前の《葬送》に近く、作品26の2としてもおかしくないほどである。

第1楽章 Andante - Allegro - Tempo I - attacca
変ホ長調。三部形式。素朴な響きのアンダンテに、やや暗いが豪華な雰囲気を持つアレグロが挟まれ、ただちに次の楽章に続く。

第2楽章 Allegro molto e vivace - attacca
ハ短調。三部形式のスケルツォ。行進曲風だが、足取りは重い。華やかに分散的なオクターブの頂点に達したあと断ち切られるが、切れ目なく次の楽章に進む。

第3楽章 Adagio con espressione - attacca
変イ長調。短い緩徐楽章だが非常に美しい旋律を伴う。ベートーヴェンには珍しい自由で華やかなパッセージが目を引く。次の楽章の序奏であり三楽章構成であると見ることもできる。ただちに次の楽章に続く。

第4楽章 Allegro vivace
変ホ長調。ロンド形式。生き生きとした明るい主題を持つ。コーダの直前では第3楽章が回想される。技巧的な曲で、早いテンポの中で和音の跳躍など演奏困難な部分もあり、さまざまな問題も隠されているため、演奏上での難易度は高い。

ピアノソナタ第13番 変ホ長調 作品27 「幻想曲風」(ベートーヴェン)

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