ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 作品37

指揮:レナード・バーンスタイン Leonard Bernstein
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 Wiener Philharmoniker
ピアノ:クリスティアン・ツィマーマン Krystian Zimerman
Recorded at the Musikverein, Grose Saal, Vienna, 9/1989

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番作品37ハ短調は1800年の作。1803年4月5日にウィーンのアン・デア・ウィーン劇場において作曲者自身の演奏で初演された。ベートーヴェンのピアノ協奏曲の中、唯一の短調である(それ以外は全て長調)。ハ短調は作曲者の特徴を象徴しており、交響曲第5番、ヴァイオリンソナタ第7番などと同様に英雄的・悲愴感ある曲想で名高い。同じ調性のモーツァルトの「ピアノ協奏曲第24番」の影響が指摘されている。

第1楽章 Allegro con brio ハ短調 2/2拍子
協奏的ソナタ形式。弦楽がC-E♭-G-F-E♭-D-Cの主題を静かに提示する。[1]展開は単純で同じ主題を印象付ける。 カデンツァはベートーヴェン自身により1曲書かれ、63小節ある。その他にも、クララ・シューマンやイグナーツ・モシェレスなどのものが知られている。 カデンツァがヘ長調の属七の和音で半休止した後、第1主題によるコーダで締めくくられる。

第2楽章 Largo ホ長調 3/8拍子
複合三部形式。独奏ピアノがハーモニーに富んだ緩い旋律を奏でる。中間部はロ長調。

第3楽章 Molto allegro ハ短調 2/4拍子
ロンド形式。ハ短調のロンド主題が繰り返し提示された後、ファンファーレのような管楽器に導かれて変ホ長調の副主題が現れる。ロンド主題の復帰前にはピアノ独奏の走句が見られる。中間部では、変イ長調の穏やかな主題が現れる。ロンド主題の再現の後でハ長調に転じ、副主題の再現が行われる。その後、変ニ長調でロンド主題が軽く回想された後、コーダに入って6/8拍子に転じ、速度もPrestoとなりハ長調で喜ばしく終わる。

ピアノ協奏曲第3番 (ベートーヴェン)

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