ヴィヴァルディ:4丁のヴァイオリンのための協奏曲 第10番 ロ短調 RV 580

指揮:Piotr Sulkowski
サンクトペテルブルク交響楽団 St. Petersburg State Symphony Orchestra
ヴァイオリン:マキシム・ヴェンゲーロフ Maxim Vengerov
キム・ボムソリ Bomsori Kim / 岡本誠司 Seiji Okamoto / ヴェリコ・チュムブリーゼ Veriko Tchumburidze
the prize winners of the 15th International Henryk Wieniawski Violin Competition
第15回 ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールでの入賞者たちの演奏
Grand Philharmonic Hall St. Petersburg 8, November 2016

『調和の霊感』(L'estro Armonico)作品3は、アントニオ・ヴィヴァルディが作曲した全12曲からなる協奏曲集。1711年にアムステルダムのエティエンヌ・ロジェ(英語版)より出版された。トスカーナ大公子フェルディナンド・デ・メディチに献呈されている。ヴィヴァルディの協奏曲のうちで最初に出版された。

この協奏曲集はヴィヴァルディの様々な意図がある。例えば、曲の配列においても、長調→短調→長調……となるような工夫がなされている。但し、長調でこの曲集を完結させるという意図があり、第10・11・12番は短調→短調→長調となっている。
独奏楽器はヴァイオリン4台のもの、ヴァイオリン2台のもの、ヴァイオリン独奏のものがそれぞれ4曲ずつある。チェロは独奏に加わることもあるが、多くは通奏低音と同じ旋律を演奏する。ヴァイオリン4部、ヴィオラ(楽譜の上では2部に分かれているが実際には異なる音を演奏することは少ない)、チェロ、通奏低音からなる伝統的な協奏曲の編成を使用しているが、もはやコレッリのもののように独奏楽器はトリオ・ソナタの形式をしていない。

ヴィヴァルディはソロ楽器の技巧的な楽想とリトルネロの対比による急・緩・急の3楽章からなる協奏曲で有名であるが、作品3は初期の作品であり、新旧様式が混在している。
同様の様式を持つ協奏曲にはすでにジュゼッペ・トレッリの合奏協奏曲集作品8(1709年)や、ジュゼッペ・ヴァレンティーニの合奏協奏曲集作品7(1710年)があるが、ヴィヴァルディの作品3およびそれに続く協奏曲集はオランダのロジェから出版されたために国際的な名声を得、テレマン、ハイニヒェン、バッハらがヴィヴァルディの様式を採用した。

第10番 RV 580
4つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲 ロ短調。J.S.バッハはこれを「4台のチェンバロのための協奏曲 イ短調 BWV 1065」に編曲した。第1楽章は4本のヴァイオリンがソロ・パートを次々と交代していく形式である。第2楽章はラルゴ。終止形はロ短調ではない。第3楽章も第1楽章と同様の特徴を持つ

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