ヘンデル:オペラ「リナルド」"Rinaldo" から アリア「私を泣かせてください」"Lascia ch'io pianga"

ソプラノ: ヤナ・ビノヴァ・コウツカ Jana Binova Koucka(この振り付け・衣装は、当時の貴族を再現)
第7回 ヘンデル・フェスティバル・ジャパン 2009年11月21日 トッパンホール

「私を泣かせてください」(伊語:Lascia ch'io pianga)は、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルが作曲したオペラ『リナルド』の第2幕 第4場のアリア。「涙の流れるままに」、「涙の流るるままに」等と訳されることもある。

このアリアのオリジナルの旋律は、ヘンデルの1705年のオペラ『アルミーラ』の第3幕にサラバンドとして使用されたのが初出である。
3年後、ヘンデルはこの旋律を再使用する。1707年のオラトリオ『時と悟りの勝利』(Il trionfo del tempo e del disinganno)(後に『時と真理の勝利』Il trionfo del tempo e della veritaの題で改作) の第2部のピアチェーレのアリアに使用したのである。このアリアは "Lascia la spina" と題され クリュザンダーの楽譜では24巻の76頁にこのアリアを見ることができる。1711年にヘンデルはまた旋律の再使用をする。それがオペラ『リナルド』第2幕でのアルミレーナのアリアである。この作品が最も成功をおさめた。

劇中で、エルサレムのイスラーム側の魔法使いの囚われの身になったアルミレーナが、敵軍の王アルガンテに求愛されるが愛するリナルドへの貞節を守るため「苛酷な運命に涙を流しましょう」と歌うアリアである。

Lascia ch'io pianga
mia cruda sorte,
e che sospiri la liberta.
Il duolo infranga queste ritorte
de' miei martiri sol per pieta.
どうか泣くのをお許しください
この過酷な運命に
どうか自由にあこがれることをお許しください
わが悲しみは、打ち続く受難に鎖されたまま
憐れみさえも受けられないのであれば

「私を泣かせてください」は、ヘンデルが作曲したオペラ『リナルド』のなかのアリア。

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