チェンバロ: アンドラーシュ・シフ Andras Schiff no repeats 1990
0:11: Aria da Capo 3:59 Variation 1 5:56 Variation 2 7:23 Variation 3 9:35 Variation 4 10:41 Variation 5 12:11 Variation 6 13:37 Variation 7 |
15:12 Variation 8 17:00 Variation 9 18:33 Variation 10 20:20 Variation 11 22:27 Variation 12 24:32 Variation 13 29:07 Variation 14 31:09 Variation 15 |
35:29 Variation 16 38:13 Variation 17 40:25 Variation 18 41:52 Variation 19 43:15 Variation 20 45:06 Variation 21 47:09 Variation 22 49:26 Variation 23 |
51:38 Variation 24 54:00 Variation 25 1:01:21 Variation 26 1:03:32 Variation 27 1:05:17 Variation 28 1:08:13 Variation 29 1:10:07 Variation 30 1:11:30 Aria da Capo |
ゴルトベルク変奏曲( ドイツ語: Goldberg-Variationen) は、ヨハン・ゼバスティアン・バッハによるアリアとその変奏曲からなる2段の手鍵盤のチェンバロのための練習曲 (BWV 988)。全4巻からなる「クラヴィーア練習曲集」の第4巻であり、1742年に出版された。
バッハ自身による表題は「2段鍵盤付きクラヴィチェンバロのためのアリアと種々の変奏」 (ドイツ語: Clavier Ubung bestehend in einer ARIA mit verschiedenen Veraenderungen vors Clavicimbal mit 2 Manualen) 。
「アリアと種々の変奏」と題されているが、バッハが音楽を手ほどきしたヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルクが不眠症に悩むカイザーリンク伯爵のためにこの曲を演奏したという逸話から「ゴルトベルク変奏曲」の俗称で知られている。しかし演奏には高度な技術が必要で、当時ゴルトベルクは14歳の少年であったことなどから逸話については懐疑的な見方が多い。
ピアノが主流となった時代から20世紀初頭まで演奏されることは少なかったが、ワンダ・ランドフスカがモダンチェンバロによる演奏を録音し、高く評価された。グレン・グールドはレコード会社に反対されながらもデビュー盤にこの曲を選択、1956年にリリースされたピアノ演奏のレコードは世界的な大ヒットとなった。グールドについては、1982年の急逝の直前の1981年に行ったこの曲のデジタル再録音も広く知られている。
グールドのデビュー盤以来、変奏曲としては長大で、しかも高度な対位法技術を用いて作られた難解なこの曲が脚光を浴び、チェンバロやピアノのみならず、編曲を施してギターや弦楽合奏などの種々の編成、さらにジャズでも演奏されるようになっている。
楽曲の構成は主題となるアリアを最初と最後に配置し、30の変奏が展開されており、中でも注目されるのは3曲ごとに配された9つのカノンである。同度から9度までの9つの音程による各カノンを同じ定旋律上で作り上げた技術はまさに名人芸といえる。このカノンを区切りとして、変奏は3つずつのゆるやかなグループを成している。最終変奏のみ、カノンではなくクオドリベットが置かれている。また、第16変奏はとくに「序曲」と付され、全体が前半15変奏と後半15変奏に対比されていることもわかる。以下、明記されていない変奏は主題と同じくト長調である。