J.S.バッハ:幻想曲とフーガ Fantasie und Fuge ト短調 BWV 542(大フーガ große Fuge)

盲目のオルガニスト: ヘルムート・ヴァルヒャ Helmut Walcha
オランダ・アルクマールの聖ローレンス教会のシュニットガー・オルガン Schnitger-Orgel der St.Laurenskerk in Alkmaar
映像: 廃墟となった城跡のフォト

幻想曲とフーガ ト短調 大フーガ BWV 542は、ヨハン・セバスティアン・バッハが作曲したオルガン曲。前奏曲とフーガ ホ短調やパッサカリアとフーガ ハ短調と並んでバッハのオルガン曲を代表する最大傑作のひとつである。

幻想曲はヴァイマル時代には既に作曲されていると考えられ、フーガは1720年にハンブルクで作曲されたと考えられている。なお、フーガのテーマは、ラインケンに敬意を表して、当時よく知られたオランダの民謡からとられた。作品に示された大胆な独創性は、バッハの作品中でも特にユニークなものとして注目を集めており、そこでは即興性に富んで、不協和音を含む激烈な表現、画期的な和声の性格、斬新な転調の可能性などに時代の通念をはるかに超えたバッハの才能がはっきりと浮き彫りにされている。

この作品はミトロプーロスやストコフスキーによる管弦楽編曲、リストによるピアノ用の編曲でも親しまれているが、フーガの部分を独立させたストコフスキーの編曲版は聴く機会が多い。またオルガン曲「小フーガ ト短調 BWV578」と同じ調性を持つため、両者を区別して「大フーガ」と呼ぶようになった。

バッハ:幻想曲とフーガ(大フーガ)BWV542

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