J.S.バッハ:カンタータ BWV 147 "Herz und Mund und Tat und Leben"
指揮:トン コープマン Ton Koopman
アムステルダム・バロック管弦楽団・合唱団 Amsterdam Baroque Orchestra & Choir
『心と口と行いと生活で』(Herz und Mund und Tat und Leben)BWV147は、ヨハン・ゼバスティアン・バッハが1723年に主の母マリア訪問の祝日のために作曲したと推測される教会カンタータ。全10曲からなり、『主よ、人の望みの喜びよ』の名で広く親しまれているコラールが第6曲と第10曲に登場するため人気がある。
Erster Teil
第1曲 合唱「心と口と行いと生活で」 Herz und Mund und Tat und Leben
ハ長調,4分の6拍子 心と口と行いと生き方で、イエス・キリストを証ししなさい。おそれと偽善を捨て「イエス・キリストこそ神であり、救い主です。」と告白しなさい。
第2曲 レチタティーヴォ「祝福されし口よ」Gebenedeiter Mund
ヘ長調-イ短調,4分の4拍子 主の母マリヤは口で主を讃美した。人間は悪魔と罪の奴隷であり、キリストを信じるなら解放されるが、主を拒むならば、聖書のみことばの通り、裁かれる。
第3曲 アリア「おお魂よ、恥ずることなかれ」Schäme dich, o Seele, nicht
イ短調,4分の3拍子 イエス・キリストを地上で告白することを恥じる者は、イエス・キリストが栄光のうちに、御使いを従えて来られる時、イエス・キリストによって退けられる。(マタイ10:33、マルコ8:38)
第4曲 レチタティーヴォ「頑ななる心は権力者を盲目にし、最高者の腕を王座より突き落とす」 Verstockung kann Gewaltige verblenden
ニ短調-イ短調,4分の4拍子 (ルカ1章)
第5曲 ソプラノ アリア「イエスよ、道をつくり給え」 Bereite dir, Jesu, noch itzo die Bahn
ニ短調,4分の4拍子 イエス・キリストよ、道を作ってください。
第6曲 コラール合唱「イエスこそわが喜び」(Wohl mir, das ich Jesum habe)
ト長調,4分の3(8分の9)拍子 主イエス・キリストこそわたしの喜び。私はこの方をだきしめる。主は、病と悲しみの中にある時に、私にいのちをくださる。イエス・キリストは私を愛し、ご自身のいのちを与えて下さった。どんな時もイエス・キリストから離れることは無い。
Zweiter Teil
第7曲 テノール アリア「助け給え、イエスよ」
ヘ長調,4分の3拍子 イエス様。信仰を告白できるように助けて下さい。Hilf, Jesu, hilf, dass ich auch dich bekenne
第9曲 バス アリア「われは歌わんイエスの御傷」Ich will von Jesu Wundern singen
ハ長調,4分の4拍子 イエス・キリストの奇跡を讃美します。主の愛の契約は弱い身と口を聖霊の火により強めてくださる。
第10曲 コラール合唱「イエスは変わらざるわが喜び」(Jesus bleibet meine Freude)
第6曲が別節の歌詞で歌われる。「主よ、人の望みの喜びよ」の題で有名だが、これは英訳名"Jesus, Joy of Man's Desiring"からとられたものである。マイラ・ヘスのピアノ編曲版でも知られる。