ピアノデュオ: 露木 & ローゼンボーム Tsuyuki & Rosenboom

2009年ドイツでハノーファー音楽大学(Hochschule fur Musik Theater und Medien Hannover)在学中の露木智恵とミヒャエル・ローゼンボームによって結成される。


ソロ国家演奏家コース終了後、ベルント.ゲツケ教授のもとでデュオとして同大学室内楽国家演奏家コースで研鑽を積む。
2010年東京で開催された第16回国際ピアノデュオコンクールにおいて一位受賞後、ドイツで 最も幅広く開催されているコンサートシリーズ(Weltklassik am Klavier)からの誘いを受け、ドイツ各地で数多くのリサイタルを開くようになる他、ドイツを拠点に国際的コンサート活動を始める。2011年にはロンドンの St. Martin in the Fields(セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ) での連弾リサイタルや、北ドイツ放送(NDR)生中継100回目記念コンサートに二台ピアノで出演するなど注目を集めるようになった。

その後2012年にはアメリカ、シカゴでデュオの2台ピアノのリサイタルがラジオ放送(WFMT)され、またドイツではクリストフ=マティアス・ミュラー氏指揮のもとゲッティンゲン交響楽団とプーランク“2台のピアノとオーケストラのための協奏曲”で共演、ドイツの有名俳優クリスチアン・クヴァットフリーク氏とサン・サーンス“動物の謝肉祭” を共演するなど幅広い聴衆に知られるようになる。コンクール受賞歴には、2010年ロンドン国 際音楽コンクール入賞(イギリス)、東京国際ピアノデュオコンクールでの第一位とカワイ賞受賞 (日本)、2011年シカゴ国際リスト200ピアノデュオコンクール第二位(アメリカ)、2013年ピエトロ・アルジェント国際音楽コンクール室内楽部門第一位(イタリア)、2014年オ スロの国際ピアノデュオコンクール“Grieg a deux”での第一位とグリーグ賞受賞(ノルウェイ)などが挙げられる。

デュオのレパートリーは連弾から二台ピアノまでオリジナル作品の他、数々のあまりコンサートホ ールでは知れ渡っていない交響曲や室内楽曲の編曲作品や、現代作曲家の作品の初演も含め、古典 から現代作品に渡るの幅広いレパートリーの研究に努めている。また近年では独自のピアノデュオ の為の編曲も手掛け、想像力に富んだピアノデュオ編成ならではの表現力を生かしたしたユニークな編曲作品をドイツ各地で発表し、批評家からも「魔術のようなパフォーマンス」、「響板から放 たれる壮大なサウンド」と絶賛を集めている。2015年にはアメリカ・シカゴにて開催されたピアノデュオフェスティバルにゲストアーティストとして招待され、独自の連弾の為の編曲作品リストの“死の舞踏”をプログラムに組んだデュオリサイタルと公開レッスンを披露し高い評価を得る。
2016年下旬、アメリカのオドラデク・レコードよりデビューCDリリース。
現在、ドイツ・ハノーバー在住

露木智恵 Chie Tsuyuki

三重県出身。 5歳でピアノを始める。ピアノのみならず即興演奏や作曲への興味が大きかったため、7歳の頃か らピアノのレッスンと同時に重点的に作曲の指導も受け始める。15歳でピアノ演奏に専攻を移し、 神戸山手女子高等学校音楽科に入学。在学中、第 PTNA 西日本コンクールで一位および、読売賞受 賞、また第二回クラシック音楽コンクール全国大会でも入賞する。高校卒業後ドイツに留学、まず マインツのヨハネス・グーテンベルク大学音楽学部(現在マインツ音大)に入学。ゴスラー国際ピアノアカデミーにて指導を受けた故コンラッド・マイスター氏から薦められハノーファー音楽大学に 入学、2008年同大学国家演奏家資格を取得。

在学中ドイツを拠点にヨーロッパでリサイタル活動を始める。ドイツ・モーツァアルト音楽祭でクリストフ・ステップ氏指揮下ヒルデスハイム交響楽団とモーツァルトピアノ協奏曲を共演するなど 数々のフェスティバルにも出演。2003年イタリアで開催されたイブラ ・ グランプリ国際音楽コ ンクールに入賞後、2004年にはアメリカとカナダの各地で多数のソロリサイタル開催の招待を 受け、国際的な演奏活動を行うようになる。カーネギーホールでリストのロ短調ソナタを演奏した 際ニューヨークコンサートレビューに、“リストの通常の解釈を超える個性的な興味深い演奏は、 想像力が無ければ致命的だが、それを偉大な芸術に成し上げた“と賞賛を得た。

これまでにピアノをコンラッド・マイスター、アイナー・ステーン=ネクレベルク、フランシス・ バンベルガー、森川和子、中谷あかね(旧姓:林)、渡辺純子 そして作曲を平吉 毅州、小杉卓也各氏に師事、その他マスタークラスにおいて園田高弘、アンジェイ・ヤシンスキ、エーリッヒ・アン ドレアス、オメロ・フランセシュ、ラルフ・ゴトーニ、ルドルフ・マイスター各氏のもとで研鑽を 積む。
ピアノデュオ、ソロまたは室内楽ピアニストとして活動する傍ら、近年オスナブリュック大学音楽 研究所ピアノ科講師も務めている。

ミヒャエル・ローゼンボーム Rosenboom

ドイツ・エムデン出身。 9歳でピアノを始める。間を置かずして非凡な音楽の才能を見いだされ、二年後にはハノーファー 音楽大学教授であったコンラッド・マイスターに弟子入りする。その後2002年マイスター氏が 死去するまで長年に渡りドイツ・ピアニズムの伝統を享受、芸術家として幅広い教育を受ける。ヘルベルト・へーンから音楽理論や作曲技法を学ぶ。12歳からに16歳で入学するまでの4年の間 にドイツ、オーストリアの各地で多数のソロリサイタルを弾き、聴衆や新聞紙からも称賛を浴び注 目される。国内コンクールや国際音楽講習会でも数多くの奨励または奨学金を授与する。ハノーファー音楽大学ピアノ科に入学後17歳でラフマニフのピアノ協奏曲第二番でヒルデスハイム交響楽 団とオーケストラとの共演デビューを果たした後、ドイツ、オーストリアを拠点に本格的にピアニ ストとして活動を始める。
マイスター氏死後、同大学にてアイナー・ステーン=ネクレベルクの下で2003年国家演奏家コ ースに進学後、コンサートピアニストとしての活動のみならず、2005年から2009年のまで ネクレベルクの下アシスタントとしてピアニストの育成にも励む。また作曲家としても活動を始め、 ピアノ曲から交響楽曲まで幾つかの作品を発表している。

2006年にはモーツァルテウム音楽大学夏期国際音楽アカデミーで奨学金の他、ザルツブルク市奨励賞を授与。ザルツブルク音楽祭にて開催されたコンサートにも出演する。
彼のソロピアニスト、また室内楽奏者としてのヨーロッパにおける幅広い活動は CD のライブ録音 の他、ブレーメン放送(Radio Bremen)や北ドイツ放送(NDR)でも録音、生中継され、“近年における大いに期待すべき若手ドイツ人ピアニストの一人”と高く評価されている。

Piano Duo Tsuyuki & Rosenboom

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