ヴァイオリン属における特殊奏法:コル・レーニョ col legno

コル・レーニョ(イタリア語: col legno、『木で』の意)は、ヴァイオリン属などの弓で弾く弦楽器(擦弦楽器)における特殊奏法の一つで、弓の毛ではなく、木製の棹の部分を用いて音を出す奏法を指す。

[ヴァイオリンでのコル・レーニョの様子]


概要

単にコル・レーニョと呼んだ場合、棹で弦を叩くコル・レーニョ・バットゥート(伊: col legno battuto)を指すことが一般的である。これは弦楽器の特殊奏法の中で、ピッツィカートと並んで古くから用いられてきたものの1つで、カタカタ、カチカチといった音がする。通常の弓弾きやピッツィカートと比較して音量は小さく、音程も聞き取りにくいが、多くは打楽器的な効果を求めたり、幻想的あるいは異様な雰囲気を演出する目的で用いられる。

また、木製の弓で金属巻きの硬い弦を叩くこの奏法は、特に強奏の際に弓を傷つけやすいことから、奏者からは敬遠される事が多い。対策として、比較的安価な予備の弓を使用する、もしくは弦の当たる部分に専用の保護具をかぶせて演奏する奏者もいるほか、鉛筆や木の棒など弓以外のもので代用されることもある。

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